さてさて、入社2年目の憂鬱、それについてのお話でしたね。
はい、入社2年目こそ社会人のスタートだとコーチャは言うけど、具体的に何をすべきなのかそれを早く教えて欲しいんだけど。ていうか僕には今の仕事向いてないように思うよ。
まぁ、そんなに慌てなくてもゆっくり紅茶でも飲みながらお話しましょう。ティータイム♩。
大切な事の多くは自分が経験した後から知ることになる
私が若かった時、私はいかにミスをしないかを常に考えていました。失敗したら評価を下げることになる、そう強く思っていたからです。
素直に「はい」と返事をしながら、やれそうな仕事の範囲で仕事をしていました。
余計な仕事をすることはリスクでしたし、自分にとっては負荷でしかないので極力避けていました。
それでも上昇志向はある方でしたので毎月自己啓発の本を何冊か読んでは自分の社会人としての知識が増えていることに満足感を得て、いつか周りの人間より合理的に仕事のできる人物になってやる、そう考えてもいました。
別に仕事が嫌いだったわけでもありません。
まじめに仕事をしていました。
ただ、入社した会社の私の周りの先輩はと言えば、今では考えられないかも知れませんが30分おきに喫煙しに喫煙所に複数人で足を運んでいました。そして30分はデスクに帰ってきません。
私はそんな先輩を横目に頭の中で「この人たちは1日の半分しか仕事をしてないではないか!!」「こんな働き方でお金もらえるのか」
そして、「一生懸命はバカをみるかもな」そう心の中で思うことが増えてきました。
前回、社会人2年目からが本当の航海がスタートするとお伝えしましたが、私の場合航海ではなく、後悔のスタートでした。
「あの人達の方が給与が高いのか・・・」
もう少し就職活動を続けるべきだった。入った会社を見誤った。
将来像はあの先輩のようになるのか・・・それでいいのか?そういった思いです。
会社を辞めたいなと思い立ち、会社に隠れてで転職活動を始めました。
その時の私は「キャリア」という言葉すらよく知りませんでした。
何も知識もない無勉強な若者でした。
もしも、今の私が彼をコンサルティングできるなら、もしくは私がキャリアコンサルティングという存在を知っていたら人生は変わっていたかも知れません。
ただ、私が若い時は「キャリアコンサルタント」という国家資格は存在せず、そこまで身近な存在ではありませんでしたのでその時の私を責めることはやめておきましょう。
私はどうせなら今より給与のいい会社に転職しようと思いました。
まだ社会人年数も少ない私は経験者採用に値するわけでもなく、また自己分析も中途半端な状態でやりたいことを無理やり自分の中に作り出して、付け焼き刃な志望動機を書いて転職活動をしていました。
働くことの楽しみよりもお金がいくらもらえて、自分に合いそうなところはどこかを基準に探していました。
幸い年齢が若いので求人は多く存在しました。ただ自分の希望を満たす会社はなかなか見つかりませんでした。
それでもいくつか面接を受ける事が出来ましたが気に入る会社への選考へは進めませんでした。
「そりゃそうですよ。」
と今の自分ならその若き自分に言ってあげれるのですが。
会社も面白くない、転職するわけでもない、そんな時間だけが流れていきました。
本当に今思えば残念な時間を経験しました。
まぁ、今私がキャリアコンサルタントとして誰かの役に立ちたいと考えるようになったのもこのような過去の経験があってこそですので、これはこれで必要な時間だった、今はそう微笑むことができますが、それでも大切な時間を有意義に使いたかったという思いも残っています。
こうして振り返ると自分の思考の残念さが見えるですが、その時には気づけない。
大切な事の多くは自分が経験した後から知ることになるものです。
プロスポーツ選手の会見を聞いていると「若い時には気にしていなかったですが、基本、基礎の大切さを感じます」「若者には基礎練習の大事さを伝えたい」という言葉をよく耳にします。
活躍する選手ほど「基本練習」を継続することの大切さを語ります。
しかし本当のすごさは自分の力を引き出す思考を持っていることです。
選手がそれをあまり語りません。
ヒントとして語る一つが基礎練習だということです。
ただ、この自分の力を引き出す思考を身につける方法はなかなか教えてもらえません。
あえて言うなら部活などでいい顧問、コーチに出会えばその思考を学べます。
なので名門と呼ばれる学校の部活に所属してきた学生は3年間でそれら思考が身についていたりすることが多い。
でも残念ながら半数の人は引退と共にそれきりとなり、時と共に劣化していく。
逆にプロスポーツ選手の場合はコーチがいるのでコーチングを受けることでブーストがかかり才能を伸ばすことができるのではないでしょうか。
あの時の私は自ら自分の現在の位置に満足するために、他人のマイナス面を見てはそれに心奪われていました。
どうすれば得をする?どうすれば損しない?そんなことを念頭に仕事を選んでいました。
そしてどんどん自分に負の連鎖を作っていっていたんです。
自分の力を引き出し成功したいという気持ちはうわべばかりで思考はそうなっていませんでした。
そして自分を変えるためには環境を変えるしかない、そう焦りながらも見渡す限りの海上で、今の船より丈夫そうな船を通るのを待つばかり、そんな状態になってしまっていたのです。
それでどうなったか?
結果は辞めることなく同じ会社で時を重ねる事になるのですが、それにはある出来事が偶然にも起きたからです。
少し長くなりましたので、また次のブログで続きはお話したいと思います。